家の床が冷たい・足元が冷える！その原因は○○だった！家づくりに重要な気密性と断熱性

寒い冬の時期、裸足で歩けないほど家の床が冷たい、暖房をつけてもなかなか足元が暖まらない…そんなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

どんなに暖房を効かせた部屋にいても、足元が寒いと、人は体感温度が上がらないため、「寒い」と感じてしまうのだそうです。

寒い家は、やはり快適さに欠けますよね。

ではなぜ、家の床が冷たいと感じるのでしょうか？

その原因は主に以下の3つ。

1. 窓の性能が低いから
2. 気密性能が低い住宅だから
3. 床材が複合フローリングだから

思い当たる節はありませんか？

今回は、この3つがどのように床の冷えと関係しているのか、また、どうしたら床の冷えを解消できるのかについて詳しく解説します。

暖房をつけた状態で部屋の温度は暖かいはずなのに、窓に近づくとヒンヤリ感じたことはありませんか？

これには主に2つの理由があります。

1つは「冷輻射（れいふくしゃ）」と呼ばれる現象が起きているから。

冷輻射とは、窓に近づいた時に自分が発した熱が冷たい窓ガラスに吸い込まれることによってヒンヤリ感じる現象です。

そしてもう1つは、窓の近くで冷気が流れているため、より寒く感じてしまうから。

なぜ窓の近くで冷気が流れているのか…というと、それは、暖房で温められた空気が冷たい窓に触れることで冷やされ、冷やされた空気が重くなって下へ下へと動いていくからです。

下へ下がった空気は、図のように、行き場を無くし、グルグルと回転するように動いてしまいます。

「空気が流れているなんてことあるの？」と疑問に思う方は、ぜひお家の窓の近くにロウソクの火をそっと近づけてみてください。

ロウソクの火がゆらゆらと揺れるということは、冷気の流れができている証拠ですよ。

このような現象は、窓性能が低い住宅によく起こります。

窓付近の冷気が流れることで、床が冷やされ、寒いと感じてしまうんですね。

床が冷たい原因の2つ目は、住宅の気密性が低いことが考えられます。

というのも温かい空気というのは、気球を動かす原理と同じように、上へ上へと上がっていく性質があるから。

気密性が低ければ、まるで穴の開いた気球のように上へ暖かい空気が抜けてしまっているので、いつまで経っても足元が冷えたままなんです。

しかも悪いことに、私たちは「暖房が効かないな…」と思ったら、温度を高く設定するなどして、より強く部屋を暖めようとしますよね。

すると今度は、下図のように温められた空気が上に抜けた分、どんどん下から冷気を引き込むことになるので結果として床が暖まらないという現象が起きてしまうのです。

一般的な住宅で見られる複合フローリングには、表面にウレタン樹脂などの塗膜塗装が使われていることが多いのですが、この樹脂の塗膜塗装が床を冷たくしている原因の1つなんです。

実際に触って比べてみると分かりやすいのですが、塗膜塗装がされている複合フローリングは、無垢材のフローリングに比べてヒヤッと冷たく感じます。

それは塗装に使われている樹脂が、木に比べて熱を通しやすい素材だからです。

熱伝導率が高い素材は、触れた時に自分の手足の熱が奪われてしまいます。

石や鉄に触れた時をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれませんね。

素材そのものが氷のように冷えているわけではないのに、何となく冷たく感じるでしょう。

それと同じようなことが、複合フローリングでは起きているんです。

床が冷たい3つの原因を知れば、家づくりをするときに十分に活かすことができますよね。

床が冷たいと、体感的になかなか暖かさを感じることができませんから、実はとても大切なことなんです。

床の冷えに悩まされている人からすると、床暖房の設置はとても魅力的に感じますが、40～70万円ほどの費用をかけて床暖房を設置しなくとも、無垢フローリングにしたり窓性能を上げたりすることで充分に温かさを感じることができます。

無垢材は、調湿効果が高く耐久性にも優れていますから、一度建てた家を親から子、子から孫へ…と代々受け継いでいくことも可能です。

コストパフォーマンスを考えたとき、どんな家づくりをしたらい良いのか、改めて考えてみるといいかもしれませんよ。

私たち無添加計画でも、今回ご紹介したような断熱性・気密性を重視した家づくりを行っています。

日々の生活を支えるのは「家」ですから、寒さ・暑さといった不快な問題を解消し、心からリラックスできるような家づくりをしましょう。