換気が正しくできていな家はダニが繁殖しやすい

ダニが繁殖しにくくするには?ダニの生態を知って家ダニ予防策をしよう

家の中で健康に快適に暮らすには、カビだけでなくダニを繁殖させないように対策をとることも大切です。

特に小さな子供がいるお家は、アレルギーの原因になることが多いので注意が必要ですよね。

 

一般的にダニやカビなどが増殖してしまう家というのは、室内の空気がよどんでいることが多いもの。

換気が正しくできていないため、汚い空気が滞留しやすく、雑菌が繁殖しやすくなってしまうんです。

現在の建築基準法では、2時間で家の空気がすべて入れ替わるよう計算されていますが、古い家になると、断熱性や気密性が低いため、カビやダニの発生を許してしまうことがあります。

よく焼肉をした後になかなかニオイが消えないな…と思う家は、換気が失敗している証拠であると捉えておくといいかもしれません。

 

ではどうしたら、家の中の換気をスムーズにし、ダニを繁殖しないよう予防することができるのでしょうか。

今回はダニ予防にクローズアップして解説していきたいと思います。

 

ダニは不死身!?ダニの生態を知ろう

ダニが繁殖しにくくするには?ダニの生態を知って家ダニ予防策をしよう

ダニ予防をするためには、ダニの生態を正しく学ぶことから始めましょう。

どうやったら死滅させることができるのか、どんな環境で繁殖しやすいのかなど詳しく解説します。

【ダニは不死身!?】

家じゅう、どこにでも生息するダニですが、その代表的なものと言えば布団や枕、カーペットなど布製品に潜んでいるイメージですよね。

布製品なら丸洗いしてしまえばダニは死滅するのでは?と思いますが、実はダニは洗っただけでは死なないんだそうです。

 

・洗濯しても死なない

・布団の天日干しをしても死なない

・冷凍しても死なない

・布団用クリーナーを使っても死なない

…ということで、ダニというのは、水中でも-10℃の環境でも生きることができるため、いわば「不死身」の生物。

もちろん、布団を天日干ししても、日が当たっていない布団の裏側に逃げ込んでしまうだけなので意味がありません。

 

また、数年前に爆発的に流行した紫外線を利用した布団用クリーナーも、ダニそのものを死滅させるのではなく、死骸とフンの除去にしか効果がないのだとか。

ではどうしたらダニを死滅させることができるのでしょう?

 

【ダニは高温に弱い】

紫外線に当てても、冷凍しても死なないダニですが、唯一の弱点なのが「高温」。

50℃なら20分で、60℃以上なら一瞬で死滅します。

後ほど詳しくご紹介しますが、布団乾燥機やガス衣類乾燥機を使えば、高温で一気にダニを死滅させることができるので、寝具や衣類が心配な方はぜひ試してみてください。

 

【ダニは相対湿度60%を超えると1日1匹につき1個卵を産む】

ダニというのは、ジメジメとした環境を好みますから、相対湿度60%を超えると一気に繁殖し始めます。

特に梅雨~夏にかけての時期は、何もしなければ湿度60%を超えることも多いですから注意しましょう。

エアコンの除湿機能や冷房機能を活用し、部屋の湿度をコントロールしてください。

【ツメダニが繁殖した家は末期状態】

ダニにも様々な種類がいますが、一般的によく知られているのが「ヒョウヒダニ」。

人のフケや垢などをエサにして繁殖するため、こまめに家じゅうを掃除する必要があります。

そして、そのヒョウヒダニをエサに繁殖していくのが「ツメダニ」です。

ツメダニは、人を刺すことがあり、強い痒みを引き起こします。

ツメダニが出てきたということは、かなりダニが繁殖している証拠でもあるので、ダニ対策をしっかり行うことが必要です。

ダニが繁殖しにくくなる8つの工夫

ダニが繁殖しにくくするには?ダニの生態を知って家ダニ予防策をしよう

これまでご紹介したとおり、ダニは本当に手強い!

ならば繁殖させるのを事前に防ぐことが大切ですね。

そこで以下の8つを参考にしながら、早速ダニ予防をしてみましょう。

 

ダニ予防策①ホコリを少なくする家づくりをしよう

ダニ予防策は家づくりから。

一般的な家で使われているビニールクロスや合板フローリングは、静電気を発生させる性質があるため、そこにホコリが引き寄せられてしまいます。

ホコリと言うのは、ウイルス、細菌、花粉や皮脂、ティッシュ、食べカス、土などが、繊維のかけらをベースにして静電気の力でまとまったもの。

このホコリにダニが付着すると、まるで乗り物のようにして家じゅうどこでも移動してしまいますから、そもそも静電気を減らす家づくりをすることが大切なんです。

 

これから家づくりをお考えの方は、ビニールクロスに変えて漆喰などの塗り壁を使ったり、合板フローリングではなく無垢フローリングを使ったりすると静電気の発生を防ぐことができますよ。

 

加えてこのような自然素材は、優れた調湿機能がありますから室内の余分な水分を吸い、自然に湿度をコントロールしてくれます。

たったこれだけでも、ホコリやダニ、カビを防ぐことができるので試してみてくださいね。

 

ダニ予防策②相対湿度60%をキープしよう

ダニが繁殖しにくくするには?ダニの生態を知って家ダニ予防策をしよう

ダニやカビが発生しやすい環境と言うのは、相対湿度と深い関係があります。

ダニの場合は、60%を超えると繁殖しやすくなるため、特に梅雨~夏にかけてはエアコンを用いて室内の湿度を上手くコントロールすることが大切です。

 

梅雨時期は、除湿を使い、気温が高くなってきた夏の時期は、冷房を使いましょう。

冷房には、温度を下げるだけでなく湿度を下げる効果もありますから、ダニを防ぐためにもしっかり使い分けて快適な室内環境にしてくださいね。

 

 

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ダニ予防策③24時間換気システムを切らない

換気が正しく行われていない家のほとんどが換気システムを正常に作動させていない、もしくは換気口を閉じてしまっているということがあります。

24時間換気システムを切らない、自然給気口を閉じないのが基本です。

 

特にダクト式の一種換気の場合は、換気システムのスイッチを切ってしまうと、中の空気が動かなくなるため、ダクト内に汚れが溜まりやすくなってしまいます。

そのため、窓を開ける時期でも一種換気の場合は、換気システムをつけっぱなしにしておくことが望ましいです。

 

ダニ予防策④布地のソファーやクッションに注意する

ダニが繁殖しにくくするには?ダニの生態を知って家ダニ予防策をしよう

ダニがよく生息している場所と言えば、ソファーやクッションなどの布製品。

繊維に絡みつき、湿度が高くなっている場所を好んで生息します。

ダニを予防したいのなら、このようなソファーやクッション、カーペットなどダニが生息する場所を極力取り除いてしまいましょう。

 

とはいえ、全ての布製品を排除することは難しいですよね。

布団やマットレスなどはやむを得ませんから、なるべく清潔に保ち、シーツや枕カバーなどはこまめに洗うようにしましょう。

布の目地が細かいものだとダニも生息しにくいそうなので、目地が細かい素材を使うなど工夫するのもいいかもしれません。

ダニ予防策⑤ガス衣類乾燥機を使用する

従来の電気式の衣類乾燥機よりもガスを使った衣類乾燥機を使うのもダニ予防に効果的です。

というのも、ガス乾燥機は70℃以上の高温で一気に乾燥させるため、一瞬でダニを死滅することができます。

 

また、部屋干しをすると、室内にタオルや衣類から落ちた繊維が増え、それがまたホコリの元となってしまいますが、洗濯したらガス衣類乾燥機で乾かす…というやり方をすれば、必要以上に繊維のクズが落ちてしまうこともありません。

ガス衣類乾燥機は、高温で一気に乾かすため、短時間でフワフワになるのも魅力。

最近は、共働き世帯の時短家事にも取り入れられています。

 

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ダニ予防策⑥寝具を高温乾燥する

家の中で最もよくダニが繁殖する場所と言えば、寝具ですよね。

なかでも、フケや髪の毛、皮脂が多い枕は要注意。

枕であれば、ガス衣類乾燥機を使用して70℃で高温殺菌するのがおすすめです。

布団の場合は、布団専用乾燥機のダニ退治モードを使うといいでしょう。

多少時間はかかりますが、ダニを死滅させることができ、いつも清潔な状態を保つことができますよ。

ダニ予防策⑦拭き掃除の際に柔軟剤を使う

ダニが繁殖しにくくするには?ダニの生態を知って家ダニ予防策をしよう

家の拭き掃除をする際には、柔軟仕上げ剤を薄めた水で拭くと静電気を減らすことができるのでおすすめです。

特にホコリが出やすいテレビや冷蔵庫周り、飾り棚などに試してみてください。

ごっそり付着していたホコリが少なくなれば、それだけ掃除の手間も省けるので、忙しい共働き世帯の負担も減るかもしれません。

ダニ予防策⑧粉ものは冷蔵庫で保管する

ダニは、布製品だけでなく、ホットケーキ粉やお好み焼き粉などの粉ものにも生息します。

というのも、これらの食品は栄養が豊富なので、少しの隙間から入り込み、一気に繁殖してしまうからです。

目視することはできませんが、考えるだけでゾッとしますよね。

 

これらの粉ものは、必ず冷蔵庫で保管する習慣をつけましょう。

特にアレルギー疾患のある人は要注意。

ひどいダニアレルギーを持った人が、ダニ入りのホットケーキやお好み焼きを食べると、最悪の場合死に至ることもあるそうです。

8つのダニ予防策で健康さと快適さを手に入れよう

ダニが繁殖しにくくするには?ダニの生態を知って家ダニ予防策をしよう

誰もがダニやカビと共存した暮らしがしたいとは思いませんよね。

ダニやカビの発生は、家の寿命を縮めてしまうだけでなく、私たち人間の健康を害する原因にもなります。

ダニ予防は、普段から掃除をし、清潔に保つことはもちろんですが、それだけでなく、換気を行ったり湿度をコントロールしたりすることが大切です。

今回ご紹介したダニ予防策を参考に、ダニではなく私たち人間か住みやすい環境を整えていきましょう。

 

私たち無添加計画は、無垢材や漆喰など自然素材をふんだんに使った家づくりを推奨しています。静電気を発生させない床や壁は、ホコリも溜まりにくいのでお掃除も楽々。

調湿効果も高いので、エアコンに頼らなくてもダニやカビが繁殖しにくい環境をつくることができますよ。

家は、インテリアや外観など見た目の美しさだけではありません。

本当の良さは、住み心地の良さ、室内空気のキレイさが重要です。

家づくりを検討されている方は、ぜひ快適さにこだわった家づくりに注目してみてください。