2022.2.03. THU
自然素材リフォーム
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自然素材を推奨する理由
自然素材を使用するリフォームは、2000年代前半から多く行われるようになりました。
一体なぜ、家づくりに自然素材を取り入れることが注目されたのかというと、それは、化学物質過敏症やシックハウス症候群、アトピー性皮膚炎などの病が増えたからだと考えられています。
実は家づくりに使われる合板フローリングやビニールクロスといった新建材には、様々な化学物質が含まれていることがあり、これによって室内環境が汚染され、そこに住む人の健康を害する恐れがあるのです。
このような問題に対応するため、2003年7月に「シックハウス対策法」という制度が設けられました。
シックハウス対策法で制定された3つの項目
①ホルムアルデヒドを含む建材の使用制限
ホルムアルデヒドを含む建材の使用制限では、ホルムアルデヒドの飛散量に応じた等級を建材ごとに設定し、その建材の使用面積の上限を定めています。
等級は☆の数で表され、ホルムアルデヒドの飛散量が最も少ないものが、一番グレードが高く、「F☆☆☆☆(エフフォースター)」と表記されます。
飛散量が少ないというだけで、もちろんゼロではありません。また、1平米あたりの飛散量の制限をしているだけなので、家中の壁や床、天井など全てにF☆☆☆☆の建材が使用されると数百平米もの面積になり、相当量のホルムアルデヒドが室内に飛散することになってしまいます。
ちなみに、F☆☆☆☆の等級を認定された建材に使用制限はありません。無制限に使用できてしまいます。
つまり、いくらシックハウス対策法で定められた基準をクリアしたとしても、決して安心できるとは限らないのです。
②24時間換気の義務化
シックハウス対策法では、家づくりに使われる建材の使用制限だけでなく、24時間換気システムの設置も義務化されました。
シックハウス症候群などの健康被害は、家づくりに使われる建材だけでなく、持ち込まれる家具からも発生する有害な化学物質が原因で起こります。
特に近年増加している気密性の高い住宅では、室内の空気が汚染されやすいことから、24時間換気システムの設置が義務付けられています。
「悪い空気は換気扇をつけて外に出す」というものです。
③クロルピリホスの使用禁止
これまでは主にはシロアリの駆除剤に多用されていた化学物質なのですが、歴史を見るとただのイタチゴッコ。
1981年にディルドリン等の使用禁止、1986年にクロルデンの使用禁止、そして2003年にクロルピリホスの使用禁止…というように、シロアリ駆除剤として使用しては、健康に害があるということで「使用禁止」になるというような繰り返しをしているだけなのです。
つまり、クロルピリホスが使用禁止になった現在は、他の「劇薬」とも言える化学物質が使用されているだけということです。
これでは、本当に安心安全な家づくりなのか、不安になってしまいますね。
自然素材ではない自然素材?
「国が定めた法律だから安心」と思われがちなシックハウス対策法ですが、実際は、シックハウス対策法が制定されたあと、2003年以降もシックハウス症候群や化学物質過敏症に悩まされる人々は増加しています。
このような状況で、当然のように注目されたのが、私たちが推奨する自然素材です。
しかし、実はまだ不安材料があります。
本物の自然素材ではない自然素材が世の中に存在しているのです。
例えば、ホームセンターなどでも見かけるようになった珪藻土。
価格の安い珪藻土には、施工を容易にするためアクリル系接着剤が含有されているものがあり、本来ある吸放湿効果がほとんど無いものもあります。
また、珪藻土を数パーセントしか含まない粗悪品までもが存在しているのです。
このように、「自然素材だろう」と思っているものでも、実は化学物質が含まれていたり、自然素材とは到底言えない粗悪品が流通していたりしています。
永く住むための自然素材
室内環境改善を考えた場合、自然素材はメリットが多いのですが、高価格であるというデメリットがあるのも事実です。
しかし、ちょっとだけ長い目で見て欲しいと思います。
新建材は耐久年数が短く、基本的に5年から10年で張替えが必要になる場合があります。
また、化学物質の揮発量を施工後100とすると、年々揮発する量は減り、10年も経つとほとんど出ていない状態にはなりますが、また張り替えることで100の状態に戻ってしまうのです。
健康で永く住み続けられる家ならば、メンテナンス費用や医療費の削減にもつながるでしょう。
加えて、高断熱な家づくりであれば、季節を問わず一定の室温を保つことができるため、光熱費の削減も可能です。
長期的に考えたときに、一体どちらが良いのかは一目瞭然ですね。
ホッと安らぐ家で暮らす価値
人間は、生まれてから数年の間は非常に弱く害を受けやすい状態です。
また、人生100年と言われている今だからこそ、健康で豊かに暮らせる家が必要なのではないでしょうか。
そもそも住宅は、身を休める場所であるべきなのに、家に帰ってくると寒くて暑い、化学物質だらけの空間に身を置き、休まるどころか病気にもなりかねないのでは、本来の住宅としての役割を果たしているとは言えません。
無添加計画では、厳選した素材のみを使用する自然素材リフォームと、寒い家を暖かく、暑い家を涼しく生まれ変わらせる断熱リフォームで、永く安心安全に住まえるリフォームをご提案しています。
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