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家のこと(新築)
2022.1.06. THU
森林大国日本が誇る高品質な「国産無垢の構造材」
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「森林大国」日本が誇る国産の構造材
日本は、古くから「森林大国」と言われているのはご存知でしょうか?
なんと日本の国土のおよそ67%が森林で覆われているというほど、非常に資源に恵まれているのです。
それならば、家づくりに使われる資材も当然、国産材を使っているのだろう…と思いがちですが、実はそのほとんどが輸入に頼っているのが現状なのです。
なぜ豊富な資源があるにもかかわらず、輸入材に頼っているのか…それは、国産材の供給体制が不安定なことや、品質管理が難しいことなどが挙げられます。
せっかく自給自足できるほどの資源があるのに、なんだかもったいないですよね。
国産の無垢材を有効活用すると、山林を整備し維持管理できるため、土砂災害や洪水などを未然に防ぐことにもつながります。
もちろん、国産材を多く植えることで、環境保護にもなりますよね。
そして、このような国産材を使用した家づくりは、住む人たちの暮らしも豊かにしてくれるんです。
そこで今回は、国産の構造材を家づくりに使用すると、どんなメリットがあるのか詳しくご紹介します。
家づくりに国産の構造材を使う3つのメリット
前述したように、国産材を使用することは災害を未然に防ぐことや、環境保護につながるという大きなメリットがありますが、それだけではありません。
その家に住む人にとっても、もちろんメリットがあります。
それは、輸入材ではなく国産材ならではの”良さ”にあります。
具体的にどんな良さがあるのか、見ていきましょう。
メリット①国産の構造材は耐久性が高い
国産の構造材を使用した家づくりは、耐久性が高いことが最大のメリット。
日本に古くからある寺院や仏閣などもそうですが、やはり国産の構造材は1本の木を切り出してつくっているため、質感が良く耐久性に優れています。
一方、高度経済成長期に主流だった輸入材を使用した家づくりは、価格を抑えて大量に建てることが目的だったため、「集成材」と言って木と木を貼り合わせて作った木材を使用しています。
この集成材は、過去に剥離(はくり)事故が発生したこともあり、構造材として使用するには少し不安があるでしょう。
ひと昔前の家づくりは、建て替えを前提とした家づくりだったので、耐久性について問われることはなかったのですが、これからの家づくりは、欧米諸国のように耐久性を高め、二代三代四代…と、長く住み続けることのできる家づくりが理想とされています。
それは、地球環境への配慮だけでなく、住む人たちの本当の意味での幸せを思ってのこと。
住宅ローンがやっと払い終えたころに、建て替えや大規模な修繕が待っているのでは、安心することができませんよね。
「負の遺産」を残さないためにも、耐久性を高めた家づくりをすることが重要と言えます。
メリット②国産の構造材は日本の気候風土に適している
日本というのは、高温多湿の気候風土で、春夏秋冬と言った四季がはっきり分かれているという特徴がありますよね。
これは海外にはないものです。
日本特有の気候風土で育った国産材だからこそ、日本の家づくりに適した材料と言えます。
建物を支える構造材として使うのなら、なおさら、耐久性や安全性にこだわりたいですね。
メリット③国産の構造材は健康被害のリスクが少ない
前述したとおり、現在、日本の住宅では、集成材が主に構造材として使われています。
この集成材は、木と木を貼り合わせる際に使われる接着剤から、人体に有害な成分が揮発することがあり、シックハウス症候群などを引き起こす原因になることがあるのです。
シックハウス症候群が発症すると、頭痛や鼻水、のどの痛みをはじめ、湿疹や皮膚のかゆみなどの症状が現れます。
ひどい場合は、せっかく建てた家にも住めなくなってしまうこともあるので、注意が必要です。
もちろんすべての集成材が「悪」というわけではありませんが、極力このようなリスクを減らしていきたいですよね。
人生100年時代と言われる今だからこそ、健康面や耐久性を重視した建材選びが求められているのかもしれません。
日本が誇る高品質な構造材を守るための取り組み
高度経済成長期と言われる昭和30年代に進められた輸入材の自由化。
国産の構造材よりも輸入材の方が圧倒的に安く手に入るようになったため、輸入材を使った家づくりが主流になりました。
こうして日本の林業が衰退していったと言われていますが、実は近年、新たな取り組みとして期待されているのが、農林水産省が掲げた「森林・林業再生プラン」。
木材自給率50%を目標に掲げ、林業活性化のために様々な施策が行われています。
自治体によっては、輸入材に頼らず、地方の優秀な無垢材を使用した家づくりをすれば、助成金や補助金などを受給できる地域もあるようです。
国内林業が活性化されることは、環境保護のみならず、地方活性化にも結び付くと言えますね。
山長商店の「高品質紀州材供給システム」
地方の優秀な国産材を守るための取り組みの1つとしてご紹介したいのが、和歌山県にある老舗製材業「山長商店」が行っている『高品質紀州材供給システム』です。
輸入材に頼らず、積極的に地産の無垢材を使用することで、都市部の住宅環境を守ると同時に、地方の森林活性化を促すというのがこの取り組み。
「地方の森林が、都市部に住む人たちの暮らしを守り、都市部が森を育てる」
このように、地方と都市部が結び付くことで、日本全体の林業に活気を取り戻すことができるなんて、とても素晴らしいですよね。
優秀な国産材を使った家づくりを!
構造材は、家を支える重要な部分。
だからこそ、信頼できる国産材を選びたいものですよね。
私たち無添加計画での家づくりでも、構造材に国産の無垢材を使用することをお勧めしています。
先ほどご紹介した山長商店の「高品質紀州材供給システム」に賛同し、林産地と都市部との連携によって、より良い住環境をつくりたいという想いを強く抱いているからです。
もちろん、和歌山の紀州材に限らず、東北の南三陸杉や東海の東濃桧などの良質な木材からもお選びいただけます。
ぜひ皆さんも、健康面や耐久性・安全性にこだわった建材選びをし、長きにわたって受け継いでいけるような、そんな家づくりを目指してくださいね。
COLUMN
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