平屋は侵入窃盗のターゲットになりやすい

平屋は侵入窃盗のターゲットになりやすい?家族と財産を守る8つの防犯対策

近年、幅広い世代から人気の高い平屋住宅。

バリアフリーで広々とした贅沢な空間が魅力ですが、実は平屋というのは空き巣などの侵入窃盗の被害に遭いやすいというのはご存じでしたでしょうか?

 

そこには平屋ならではの理由があるようです。

なぜ平屋は、侵入窃盗のターゲットにされてしまうのか、その理由と防犯対策について詳しくご紹介します。

平屋はなぜ侵入窃盗のターゲットにされやすいのか

平屋は侵入窃盗のターゲットになりやすい?家族と財産を守る8つの防犯対策

平屋に限らず、戸建て住宅というのは、マンションなどの集合住宅に比べて死角が多く、人の目も少ないことから侵入窃盗の被害に遭いやすいとされていますが、その中でも平屋は特に注意が必要なのだとか。

その理由はなぜか、さっそく見ていきましょう。

【理由①平屋は広い土地に建てられているから】

平屋の場合、一般的な2階建て、3階建ての住宅とは異なり、ある程度の面積が必要です。

そのため、住宅密集地ではなく広い場所に建てられていることが多いですよね。

視界が開けている分、周りの建物より目立ってしまうことから、侵入者のターゲットに選ばれやすいのだそうです。

 

【理由②平屋は目隠しの塀が死角になりやすいから】

平屋の場合、居住スペースすべてが1階にありますから、場所によっては外から丸見えになってしまうこともありますよね。

その目隠しとして、家の周りに塀や植樹をすることがありますが、逆にそれが死角となってしまい、周りから見られにくくしてしまうことも。

たとえ侵入者が入り込んでしまっても、植え込みの間に身を潜められるスペースができてしまうということです。

【理由③平屋は足場がなくても侵入しやすいから】

1階部分しかない平屋は、2階建て、3階建てとは違い、足場がなくても簡単に侵入できてしまいます。

侵入にかかる時間が増えれば増えるだけ、誰かに見られるリスクも高くなりますが、その心配がない平屋は、侵入者からすると「入りやすい」というわけです。

施錠し忘れがあれば、庭の窓から簡単に入れてしまうんですよ。

 

防犯対策のカギとなる侵入窃盗で多い侵入口とは?

平屋は侵入窃盗のターゲットになりやすい?家族と財産を守る8つの防犯対策

防犯対策を知るうえで重要なのは、侵入者の立場になって考えてみること。

侵入者が「入りやすい家」というのは犯罪に巻き込まれる危険が高いですが、逆に「入りにくい家」にすれば侵入者のターゲットにされにくくなるというわけです。

 

そこでまずおさえておきたいのが「侵入口」。

今回は、令和2年に発生した侵入窃盗の被害をまとめた警察庁HP「住まいる防犯110番」の資料を参考にご紹介します。

 

※警察庁HP「住まいる防犯110番―◆侵入窃盗の侵入口より

 

【最も多い侵入口は「窓」】

令和2年の侵入窃盗被害総数16,316件のうち、最も多い侵入口は「窓」。

なんと全体の53%が窓から入られてしまっていたのだとか。

次いで多いのが表の出入り口で19%です。

 

つまり、平屋においても、まずは窓の防犯対策を徹底的に強化することが求められます。

 

【侵入手口は“無締り”が最多!】

次に注目したいのが侵入手口です。

窓から入られてしまうケースが非常に多いと聞くと、窓を割られて入られてしまった…と思う方がほとんどでしょう。

 

しかし、実際に多かったのは「無締り」。全体の52%が鍵をかけていなかったということです。

次に多いのが29.8%の「ガラス破り」ですから、侵入窃盗の被害に遭ったという家のほとんどが無施錠だったことになります。

 

ガラスを割って侵入するというのは、侵入に時間がかかるだけでなく、大きな音を立ててしまうこともあり、誰かに見つかるリスクも高くなりますから、やはり「無締り」の状態は侵入窃盗のターゲットになりやすいんですよね。

 

夏の暑い時期などは窓を開けっぱなしにして眠る方もいますから、外出時だけでなく在宅時も鍵の締め忘れには十分注意が必要です。

平屋だからこそ強化したい防犯対策8選

平屋は侵入窃盗のターゲットになりやすい?家族と財産を守る8つの防犯対策

では具体的にどうしたら平屋の防犯対策を強化することができるでしょうか?

 

ポイントは

・入りにくい家にすること

・入りにくい家だとアピールすること

です。

以下を参考に、真似できることはぜひやってみてくださいね。

【対策①防犯ガラスにする】

まずは侵入口として最も多い「窓」から対策をしましょう。

窓は防犯ガラスを採用するのがおすすめです。

防犯ガラスは、男性がバールなどを使って割ろうとしても、そう簡単に割って入ることができないため、窓の防犯を高めるうえでは非常に有効なんだそうですよ。

これから平屋の家づくりをする方は、防犯ガラスを取り入れるといいでしょう。

 

また、すでにある窓に防犯フィルムを貼るというだけでも効果があるので、特に死角になりやすい窓は対策を講じてくださいね。

【対策②面格子をつける】

家の裏側にある勝手口の窓や浴室・トイレなどの窓には面格子をつけて防犯を強化するのがおすすめです。

面格子があれば、そう簡単に侵入することができませんから、相手に「侵入意欲」を喪失させることができます。

 

【対策③補助鍵をつける】

見た目の問題から面格子をつけることができない窓もありますよね。

そのような場合は、補助鍵をつけて防犯対策をするのもおすすめですよ。

補助錠は、ホームセンターなどで誰でも簡単に手に入りますから、まずはここから取り入れてみるのがいいかもしれません。

【対策④センサーライトを設置する】

侵入者というのは、目立ってしまう行為を最も嫌いますから、玄関ライトや死角になりやすい庭や勝手口などにセンサーライトを設置してみましょう。

加えて防犯カメラの設置などがあると、より防犯に力を入れている家だと言うアピールになります。

 

【対策⑤平屋に中庭を設ける】

平屋の場合、公道に面して窓や庭を設けると、その分侵入しやすい場所を増やしてしまうことになりますよね。

ですから、なるべく外窓を少なくし、中庭を設けてそこに窓を設置するのも1つの防犯対策になるでしょう。

 

中庭なら、大きな窓を設ければ外からの明るさを確保しやすく、お庭のなかも完全なプライベート空間になるので周囲を気にせず過ごすことができますよ。

 

【対策⑥防犯砂利を敷く】

死角となりやすい裏口付近には防犯砂利を敷くのもおすすめ。

歩くたびに砂利を踏む「音」がするので、侵入者も入りにくくなります。

ただし、住んでいる人がよく通る場所は防犯砂利も踏みつぶされて効果が得られにくくなってしまうので、定期的にメンテナンスをするようにしましょう。

 

【対策⑦洗濯物はサンルームに干す】

平屋の場合、1階のお庭に洗濯物を干すことが多いですが、1階だと外から見えやすく、防犯面で気になる方も多いですよね。

洗濯物というのは、家族構成や生活スタイルが表れやすいため、「この時間帯に留守にしていることが多いな」とか「子どもが住んでいるな」といった情報を侵入者に与えてしまうことになります。

 

ですから、先ほどもお伝えした「中庭」を設けて直接外から見えなくするというのも1つの方法です。

加えて、洗濯物が干せるようなサンルームを設けてもいいでしょう。

風がよく通る場所であれば、サンルームでもきれいに洗濯物を乾かすことができます。

 

【対策⑧ホームセキュリティへ加入する】

戸建て住宅の犯罪予防のためにも加入が勧められている「ホームセキュリティ」。

留守宅の際に、誰か侵入者が入ったらすぐに駆けつけて、異常がないか点検してくれます。

うっかり侵入者と鉢合わせになった際も、異常を察知して警備スタッフが駆けつけてくれるという安心感もあるでしょう。

 

セキュリティに加入すると、玄関周りにステッカーを貼るので、「ここは防犯面を強化している家です」というアピールにもつながります。

犯罪抑止にも効果がありますよ。

平屋だからこそ防犯面を強化して安全な暮らしを

平屋は侵入窃盗のターゲットになりやすい?家族と財産を守る8つの防犯対策

今や、子育て世帯を中心に人気の平屋。

しかし、平屋だからこそ狙われやすいというデメリットもあるため、家づくりの際はあらかじめ防犯対策をしっかり講じておくようにしましょう。

 

また、普段から施錠のし忘れがないよう心がけることはもちろん、近所づきあいも適度に行い、不審者がウロウロしていたら周りから目立ってしまうような環境にすることも大切です。

 

憧れの平屋を建てても、家族の大切な財産や命が脅かされてしまうようでは、決して安心して住むことはできません。

窃盗被害なんて、テレビのニュースで見るだけの「他人事」のように捉えていると、その心の隙を狙って犯罪が起きてしまうこともあるので、十分注意してくださいね。

 

私たち無添加計画の家づくりでは、そこに住む家族皆の健康と安全を考えた家づくりを推奨しています。

家と言うのは、ただ寝るだけ・ただ雨をしのぐだけの“場所”ではありません。

家族が快適に安心して暮らせる環境でなければ、本当の意味での「良い家づくり」とは言えないのです。

憧れの平屋を建てたのに、運悪く犯罪被害に遭ってしまった…なんてことのないよう、家族の命と財産を守るためにも、今一度防犯面について考えてみてくださいね。